タイはエーアイ技術分野で国際的なリーダーを目指し、着実に歩みを進めています。このたび、タマサート大学の研究者が、エーアイと自律型知能システムに関する倫理評価の国際資格「アイ・トリプル・イーサーティファイド 認定審査員」に、タイ人として初めて認定されました。この認定は、世界最大級の技術団体であるアイ・トリプル・スタンダーズ・アソシエーシが設けたもので、エーアイシステムにおける公平性や透明性、説明責任、プライバシーといった倫理的な要素に基づいた審査を行う資格です。タイがこうした国際的な基準に準じた専門家を輩出できたことは、責任あるエーアイの開発と活用において、世界の技術ガバナンスに加わる大きな一歩です。また、こうした知見は公共政策の形成や産業界、政府部門における技術活用への信頼を高め、権利侵害リスクの軽減、そして持続可能な経済価値の創出にもつながると期待されています。
タマサート大学は、エーアイとデータイノベーションに関する教育と研究を通じて、健全なガバナンス意識を持つデジタル人材の育成に注力してきました。今回の成果は同大学にとっての名誉であると同時に、タイがアセアン地域におけるエーアイ倫理の中核拠点として、国際社会からの信頼を得る力を持っていることを示しています。