中国向けのタイの観賞魚輸出が、成長の見通しとなっています。観賞魚の中国市場は、現在、四百七十六億バーツ規模の、巨大な産業へと発展しており、特に、淡水観賞魚が、市場の八十五パーセントを占めています。観賞魚の飼育は、中国国内で、趣味やストレス解消、室内装飾など、多様な目的で、広く受け入れられており、特に若年層を中心に、小型の観賞魚の人気が、高まっています。調査によりますと、四十二パーセントの消費者が、観賞魚を置いており、十六パーセントが、装飾用、十五パーセントが、趣味で、魚を飼育しています。中国国内では、広東省、江蘇こうそ省、山東省などの東部沿岸地域と、北京、天津などの北部地域が、主な観賞魚の産地として知られています。二千二十四年のデータによりますと、中国は、二千七百八十三万ドルの観賞魚を輸入しており、タイは、インドネシア、マレーシアに次いで、輸入先として第三位となっていますが、今後、さらに輸出を拡大できる可能性が、指摘されています。タイの観賞魚の中でも、特に人気なのは、美しい色と、優雅な泳ぎで知られる闘魚、ベタです。ベタスプレンデス、ワイルドベタ、ハーフムーン、そして、金色の虎柄を持つ、タイタイガーフィッシュなど、さまざまな品種があり、中国の、高級観賞魚市場でも注目されています。タイ産の高品質な、ライオンヘッド金魚も中国で新たな人気が、広まりつつあり、今後の輸出拡大に、大きな期待が寄せられています。商務省海外貿易促進局では、商業の外交官を通じて、現地での市場調査や、販路の開拓を積極的に進めており、中国をはじめとした外国市場への、観賞魚の輸出促進に向けた取り組みを強化しています。こうした活動は、ピチャイ商務大臣の方針の元、タイの観賞魚産業の、国際競争力を一層高めるための戦略の一環と、位置づけられています。