タイ王国の映画産業が、国際的な舞台で存在感を示しました。
五月十三日から二十四日にかけて、フランス・カンヌで開催されている第七十八回カンヌ国際映画祭に、タイの映画関係者が公式参加しました。スダワン文化大臣と、シュラポン首相政策諮問委員会副議長が、タイ映画産業の代表団を率いて渡仏しました。
今回の参加は、「コンテント・タイランド」という公的・民間セクターの協力によるブランドの下で行われ、十二名のタイの起業家が映画市場に参加しました。
現地では、多国籍の投資家らとの著作権売買交渉など、ビジネスの機会創出に向けた積極的な活動が展開されました。
また、文化大臣は、カンヌ国際映画祭の国際村「ヴィラージュ・アンターナショナル」において、タイ映画・ビデオ産業の広報ブースの開会式を主宰しました。当ブースでは、タイ国内の映画撮影地や観光資源を紹介する展示が行われ、参加者の関心を集めました。
さらに「タイ・レセプション」では、パットミー・コラート、チキンサテー、ソムタム、ラープガイ、ルークチュップ、カオニャオマムアンなど、代表的なタイ料理が提供され、来場者にタイの食文化を紹介しました。
カンヌ国際映画祭は、世界で最も権威ある映画祭の一つとされており、この場におけるタイの広報活動は、東南アジアにおける映画制作・クリエイティブメディア拠点としての地位を強調するものです。
文化省は、今回の参加を通じて、映画産業の振興および国際市場への展開、さらにはタイ文化を軸とした「ソフトパワー」の推進により、国のイメージ向上、経済価値の創出、収入の拡大につなげていく方針です。