タイ王国の国王陛下および王妃陛下は、即位後初となる公式な外国訪問として、ブータン王国を訪問されました。本訪問は、両国王室間の絆を一層強化するとともに、両国民にとって王室が精神的な支柱であることを、国際社会に示す重要な機会となりました。
訪問期間中、国王陛下ご夫妻はブータンの首都ティンプーを訪れ、標高約二千メートルに位置する巨大仏像「ブッダ・ドルデンマ」を参拝されました。聖地には、両国から僧侶計百四十八名が参加し、仏陀の聖遺物への敬意を表しました。この儀式には、沿道に数十万人の市民が集まり、王室への敬愛の念を表しました。
タイとブータンは、一九八九年の外交関係樹立以来、農業支援、地場産品開発など多方面にわたる協力を継続しており、今回の訪問においても、国王陛下と王妃陛下は、ロイヤルプロジェクト財団とブータンの関連機関による連携展示や、地域ブランド「ワン・ゲオグ・ワン・プロダクト」の製品展示をご視察になりました。
また、ブータンの伝統文化に触れられる機会として、アーチェリーや民俗芸能、手工芸なども視察され、文化交流の深化にも寄与されました。
本訪問は、王室外交を通じた両国間の信頼関係と相互理解を一段と深めるものであり、今後の持続可能な協力関係の拡大に貢献する意義深いものとなりました。
タイとブータン、二つの王室が築き上げる強固な友好関係は、両国民の心を結ぶ架け橋として、今後もさらなる発展が期待されます。