ヤラー県産のマンゴスチンが地理的表示として登録され、今後、海外輸出がさらに加速すると見込まれています。南部ヤラー県の名産であるマンゴスチン、マンクット、ナイ、サイモック、ベトンが、知的財産局により、地理的表示、ジーアイとして正式に登録されました。これは、ヒンバン、ナンサターバナナ、サデットナムヤラードリアン、ショウグン、ベトンオレンジに続いて、ヤラー県で、四番目に、地理的表示が、登録された果物です。アヌクン政府副報道官は、マンクット、ナイ、サイモック、ベトン、通称ベトンの霧と呼ばれるマンゴスチンは、国際市場でも注目を集めており、すでに六千二百万バーツ以上の輸出実績があることを明らかにしました。
このマンゴスチンは、ヤラー県ベトン郡ターンナームティップ地区で誕生した新品種です。当初、この地域の多くの村人はゴムの木を主な作物として栽培し、副次的に、ドリアン、リュウガン、オレンジ、マンゴスチンなどの果樹を植えていました。しかし、ゴムの価格が下がり始めたことから、農家は、ゴムの代わりに、果物の栽培に力を入れるようになりました。その過程で、この地域の地形や、気候条件が、果物の栽培に適しており、ベトン郡は、特に、マンゴスチンの栽培に適していることが、わかりました。この地域は、朝には霧が立ち、昼には晴れ、夕方には雨が降るという、一日に三度天候が変わると言われています。特に、朝の濃い霧は、マンゴスチンの果肉が層を形成しながら生育する過程に、非常に適しています。この地域で栽培されたマンゴスチンは、果肉が柔らかく、綿のように白く、独特の香りと、甘みを持つのが特徴です。こうした高い品質と、ベトンの霧というユニークな名前から、このマンゴスチンは消費者に広く親しまれ、有名なブランド品種となりました。政府は、地域独自の特徴を持つ特産品を保護するため、地理的表示の登録を積極的に推進しており、これにより、製品の付加価値が高まり、農家にとっても、継続的に販路を拡大できる良い機会となっています。