タイにとって、国際舞台での大きな朗報です。タイのデジタル技術の取り組みが、世界的に高い評価を受けました。スイス・ジュネーブで開催された「世界情報社会サミット（ダブルエスアイエス）＋二十高官級会合二〇二五」において、デジタル経済・社会省（ディーイー）が展開する「オンライン詐欺対策センター（エーオーシー）」プロジェクトが、国際電気通信連合（アイティーユー）主催のダブルエスアイエス二〇二五賞で「ウィナー賞」を受賞しました。この賞は、「アイシーティーの活用における信頼と安全の構築」という分野で、世界十九のプロジェクトの中から選ばれたものです。今年のダブルエスアイエス賞には、世界各国から九百七十三件のプロジェクトが応募されており、タイのプロジェクトが世界に認められた形となります。この快挙に加えて、デジタル経済・社会省のプラセート副首相兼大臣、およびウィシット常任次官の両名が、それぞれ「チャンピオン賞」も受賞しました。エーオーシープロジェクトの指導的役割と、タイがデジタル社会において信頼性と安全性をどのように高めているかが評価されました。エーオーシープロジェクトは、エーアイ技術とデータ分析を活用して、オンライン詐欺などの脅威を二十四時間体制で監視・抑止する取り組みです。国連が掲げる「持続可能な開発目標（エスディージーズ）」とも連携し、「誰も取り残さないデジタルアクセス」の実現を支援しています。この受賞は、デジタル技術を活用して経済と社会の安定を築こうとするタイの潜在力が、国際社会から信頼を得ている証といえるでしょう。また、日々この分野で尽力しているすべての関係者にとって、大きな励みとなるものです。