タイ文化省は、外務省やナコンパノム県の関係機関と連携し、六月二十六日から二十八日まで、メコン川沿いの美しい歴史と文化を誇るナコンパノム県で、各国の大使を招いた特別イベントを開催しました。スダワン文化大臣は、大使団を率いて、東北地方の人々の精神的な拠り所とされる「ワット・プラ・タート・パノム・ウォラマハウィハーン」を訪問。この地と関連する歴史的建造物や景観は、現在、世界文化遺産への登録を目指して提案が進められています。
訪問では、文化遺産管理の専門家によるナコンパノムの歴史と文化に関する講演のほか、寺院への参拝、伝統行事の実演見学も行われました。供物の行列や衣を奉納する儀式「カン・マック・ベン」、さらに古代の宗教文書「パームリーフ写本」に関する展示も注目を集めました。また、「マストテースト– マストトライ– マストシー」と題した地域文化体験も実施。たとえば、地元料理カオクリアップパックモーやガラメーの試食、マリーゴールド染めやスパソルトづくり、バナナの葉を使った船づくりの体験が行われ、訪問者にナコンパノムの暮らしと知恵を紹介しました。さらに、竹細工や金箔押し、イサーン地方の伝統楽器の実演なども披露され、ナコンパノム独自の文化が国際的なゲストたちを魅了しました。この取り組みは、ナコンパノムの地域アイデンティティを世界に伝え、文化を通じた相互理解の促進、そしてタイ全体の文化的イメージ向上を目指すものです。