タイとデンマークの間で、貿易・投資の拡大と持続可能な経済協力の強化が進んでいます。先日、タイ貿易代表部のナリー・タヴィーシン代表が、駐タイ・デンマーク大使のダニー・アナン氏の招待を受け、大使公邸で開かれた「デンマーク・ビジネス・クラブ」の朝食会にゲストスピーカーとして出席しました。この会合では、タイに投資しているデンマーク企業の経営者らを前に、両国の協力関係や今後の展望について意見交換が行われました。タイとデンマークは百六十七年におよぶ外交関係を持ち、現在、約百社のデンマーク企業がタイで事業を展開しています。製造業、サービス業、物流、イノベーション分野に至るまで幅広く、五万人以上のタイ人が雇用されています。さらに、グリーン技術の導入や港湾管理、環境に優しい海運、医療分野での協力、特にタイ国民の肥満予防に関する支援など、デンマーク企業は多方面で貢献しています。

朝食会では、タイとイーユーとの自由貿易協定（エフティエー）交渉や、タイのオーイーシーディー加盟に向けた協力体制についても意見が交わされました。ナリー代表は、これらの取り組みがタイ経済の国際基準への引き上げにつながり、イーユー市場へのアクセス拡大にもつながると強調しました。デンマーク側も、エフティーエーの早期締結に向けたタイの努力を支持する姿勢を示しました。両国は、今後も経済協力と持続可能な成長に向けて、緊密なパートナーシップを築いていく考えです。