動物小屋用天然ゴムマット、乳牛の障害リスクと環境への汚染物質を低減

     タイでは、乳牛農場の95%以上が「立ったまま繋ぐ」方式で乳牛を飼育しています。それは、各母牛がスペースの制約から屋内では立ったまま繋がれている意味です。一方、動物小屋の床は掃除や管理の容易さを考慮により一般的にセメント製です。ただし、セメント製の床だと乳牛の健康に問題が発生することがあります。このため、高等教育科学研究革新省におけるタイ国立金属材料技術研究センター(MTEC:The Ministry of Higher Education, Science, Research and Innovation, through the National Metal and Materials Technology Center)、タイ国立科学技術開発庁(NSTDA:The National Science and Technology Development Agency)

は「動物小屋の床に優しい天然ゴムマット」を開発しました。これは乳牛の負傷リスクを減らし、環境への化学物質の汚染を軽減することを目的としています。

 

     「動物小屋の床にゴムマットを敷く方法」は、農家が牛の負傷を減らすために採用する一つの解決策です。一般的に市販されているゴムマットはさまざまな種類がありますが、タイの工業規格(MOAC)を満たしたゴムマットは高価です。一方、規格を満たしていないゴムマット、例えばフォームマットは価格が3-4倍安いものの、耐用年数が短いです。

    環境にやさしい動物小屋用ゴムマットは、天然ゴムから製造され、低濃度の化学物質を使用しており、「優れた品質と耐久性を持ち、環境にやさしい特徴」があります。特に、一般的なゴムマットよりも高品質な酸化亜鉛を含みます。それは、アメリカ合衆国の環境保護団体は酸化亜鉛が環境に有害な化学物質であると発表しているため、低濃度の酸化亜鉛を使用しているゴムマットを目的として発達したものです。もし、天然ゴムマットは使用期限が切れた後に再利用や適切な処分を行われなかったとしても、環境に影響を及ぼす有害物質の量を減らせます。

     現在、「動物小屋用ゴムマット」は、タイの工業規格(MOAC)の2584-2556 基準を満たし、効果と耐久性が確認されていますが、商業用の生産はまだ行われていません。さらなるフィールドテストと技術を導入する興味のある事業者を探している段階です。

2023年2月16日最新情報
出典 : The National Science and Technology Development Agency (NSTDA)
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