タイ王国の地震対策の準備について

タイ王国の地震対策の準備について

     タイの地形と位置は世界の地震断層帯に位置していません。最も近い地震帯は、ミャンマー、アンダマン海、およびスマトラ島の西部であり、タイの地方からかなり遠くにあります。そのため、タイは地震リスクが小程度から中程度の地域に位置しているとされ、今まで国内の中心で地震による大被害が起きたことはありません。 

     タイで大規模な地震はまだ発生していないが、地震震度6の中レベルの地震は住民の居住地の近くで発生する可能性があります。このような地震が起こる場合は、主に活断層に近い地震リスクエリアの強度が十分でない建物や、地震に対して設計されていない建物に損害を与える可能性があります。 

     国内で震源地を持つ地震で安全性に影響を与えるのに加えて、ミャンマー、アンダマン海、ニコバル諸島、もしくは、国外の中国の南部にあるラオス人民民主共和国の活断層という地震断層帯の中心で発生する地震震度6以上の中程度から大規模な地震は、タイにも強い揺れをもたらすことがあります。バンコク市内の多くの高層ビルに住む人は、建物が柔らかい地盤に建てられているため、揺れを感じるとの報告があります。  

     将来の地震に備えるために、適切な対策や管理システムを準備する必要があり、内務省土木・土地計画局は、リスクに応じて耐震設計されるように建築物を管理するための省令を制定しました。 

     その省令では、北部リスクエリアのチェンライ県、チェンマイ県、ターク県、ナーン県、パヤオ県、プレー県、メーホンソーン県、ラムパーン県、ラムプーン県の9県、そして、西部のカーンチャナブリー県1県をエリア1、バンコク首都圏をエリア2と分類し、南部のクラビー県、チュムポーン県、パンガー県、プーケット県、ラノーン県、ソンクラー県、スラートターニー県の7県を監視領域と定めています。

     また、都市計画の策定で、地震リスクが高い地域から住民の居住地を遠ざけられるように、地震リスクマップを作成します。

     市民への地震のリスク、地震が発生する前、発生中、および発生後の対処方法などの地震に関する情報の広報を報告します。また、災害防止軽減局による、毎年行うリスクの高い地域での避難訓練を行います。

     現在、地震および地震工学に関連する調査、分析、および研究は北部、中部、南部の活断層の調査、並びに地震に対する建築物や構造物の設計改良が進捗しています。。

     タイ気象局の地震監視・予報部による計測機器の開発も進んでおり、より正確な情報を感知することができます。そして、津波や地震に対する警告がより迅速かつ正確に発信されるようになっています。

     タイ気象局による地震および津波の国家データベースの作成も行われています。

     直接的および間接的に他国に影響を与える予測、または正確な予報が困難な地震、時間を選ばない自然災害に対し、防災や災害軽減システムの整備も実行しています。

     地震災害に対する最も効果的な対策は、有効な管理システムを持つことで、地震が発生する前、発生中、そして発生後の手順を含め、効果的に対処できるように、市民に伝えていきます。


出典:タイ気象局地震監視・予報部
4353 Sukhumvit Road, Bang Na Sub-district, Bang Na District, Bangkok 10260.

電話番号:+66 2399 0975.

詳細情報について


コメント

Copyright 2022, All Rights Reserved.
アクセスカウンター : 69,247,202