タイ政府は、2022年9月1日より外国人投資家に特別な特権を与える新しいビザ、タイ長期居住者ビザLong-term Resident Visa:LTRビザ)を導入した。世界中のどこからでも働ける人を集め、最新技術のスキルと専門知識を持ち高い可能性を秘めた外国人や、裕福な外国人等、新しいジャンルの外国人を引き付けることを目標とした。タイは観光客及び世界中から仕事で渡航する人々にとって主要な目的地の1つである。
LTR ビザは、次の4つのグループの外国人に特典を与える。
1. 世界の富裕層(Wealthy Global Citizen) 100万米ドル以上の総資産を所持し、年間の個人所得が8万米ドル以上、50万米ドル以上をタイで投資する人である
2. 富裕層退職者(Wealthy Pensioner) 年間の個人所得が8万米ドル以上ある人。
3. タイから仕事することを希望する人(Work-From-Thailand Professional) 年間の個人所得が8万米ドル以上で、5年以上の実務経験を持ち、法的に登録された会社に勤め、その会社の過去3年間の合計収入が1億5千万米ドル以上であること。
4. 高度技能を持つ専門家(Highly-skilled Professional) は年間の個人所得が8万米ドル以上で5年以上の実務経験と対象産業に於ける専門知識を持つことである。
LTR Visa所持者が得る特典は10年間タイ滞在権(延長可能)、外国人1人に対しタイ人4人雇用義務の免除、ファストトラックサービス(Fast Track)がある国際空港で出入国する際にそのサービスが利用可能、1年間レポートに延長(通常は90日ごとにレポートする)及び再入国許可(Re-entry permit)申請の免除、タイでの就労許可(デジタル労働許可証)、高度技能を持つ専門家(Highly-skilled professional)の個人所得税を17%に削減、最大4人の随員を持つことができる。