バンコク都内のプルマン・バンコク・キングパワー・ホテルで開かれた「グローバル・キャッサバ・サステナビリティ・フォーラム二〇二五」で、タイはキャッサバを価値チェーンモデルとして活用し、知識の共有やネットワークづくりを通じて、農業産業の持続可能性を推進する姿勢を明確にしました。

バンコク都内のプルマン・バンコク・キングパワー・ホテルで開かれた「グローバル・キャッサバ・サステナビリティ・フォーラム二〇二五」で、タイはキャッサバを価値チェーンモデルとして活用し、知識の共有やネットワークづくりを通じて、農業産業の持続可能性を推進する姿勢を明確にしました。

高等教育・科学・研究・イノベーション省のパンパサック・アルーニー次官補は、キャッサバはタイの農業の強みを象徴する重要作物であり、ビーシージー経済モデルの柱のひとつだと述べました。

タイは現在、キャッサバ製品の輸出額で世界一位です。二〇二四年の輸出額は三十三億米ドルを超え、多様な産業分野で活用されています。このため、環境への配慮も重要視されており、二〇二三年には、二〇三〇年までに澱粉産業の温室効果ガス排出量を三十％削減、二〇五〇年までにカーボンニュートラルを達成するという目標が掲げられました。

国立科学技術開発庁傘下のタイ国立遺伝子工学・バイオテクノロジーセンター (バイオテック)のチャウィー助教授は、キャッサバに関する研究開発が、タイおよび東南アジアの持続可能な農業に寄与すると強調しています。シアン化合物の少ない高収量品種や、キャッサバモザイク病の診断キット、トレハロース製造技術など、実用化が期待される研究成果も紹介されました。

このフォーラムは、バイオ経済の国際的な連携を深め、農業の持続可能な発展と環境保護の両立を目指す取り組みの一環です。また、他の農作物にも応用可能で、タイの国際的な農業リーダーとしての地位をさらに強化するものです。さらに、このイベントはタイの大学の国際競争力を高め、高等教育が国の発展を牽引する役割の強化にもつながると期待されています。