アセアン加盟国は、ブルネイの首都バンダル・スリ・ブガワンで開催された第十七回アセアン情報担当閣僚会議(エーエムアールアイ)および第八回エーエムアールアイ+三会議において、メディア協力の強化を改めて確認しました。この会議には、タイからジラポーン・シントゥプライ首相府付大臣を団長とする代表団が出席しました。会議のテーマは「エムエージェイユー:メディアが共同理解を推進する」で、“エムエージェイユー”はマレー語で「前進」を意味します。アセアン地域における相互理解と連携の促進において、メディアの果たす役割が改めて強調されました。ジラポン大臣は、「エー.シー.ティー」という三つの柱を通じて、表現の自由を尊重しつつ責任ある情報発信を進める必要性を訴えました。三つの柱とは、まずは、言語や年齢、地域を問わず、すべての人に開かれた情報発信を目指す「誰もがアクセスできるメディア」。次に、人々が意見を交わし、共に創る場としてのメディアの重要性を訴える「参加できるメディア」。そして、正確な情報をタイムリーに届けることが、メディアリテラシーの向上につながる「透明で信頼できるメディア」です。タイでは、地域ごとの言語を使って若者向けのアセアンプログラムを制作するなど、さまざまな取り組みが進められています。その中のひとつ「ニュー(ㇲ) ジェン リーダー キャンプ」では、ゼット世代やアルファ世代が正しい情報を見極め、自ら発信する力を育み、メディアリテラシーを高める活動が行われています。また、電子タバコの健康への悪影響についても、若者への啓発が進められています。
さらに会議では、「アセアンとしてのメディア戦略に関する宣言」
「エスエヌエスの安全な活用に向けた方針」「エーエムアールアイ+三の共同声明」の三つの文書が承認されました。これらは、偽情報の拡散防止、デジタルメディアの健全活用、そしてアセアン地域全体の情報免疫力の向上を目指したもので、五月六日の内閣会議で報告済みです。