首相は、国連の経済総会において、タイの役割を強調しました。バンコクの国連会議センターで、第八十一回、国連アジア太平洋経済社会委員会の会議が、開催され、ペートンタン首相が出席し、開会式で、特別演説を行いました。首相は、この会議が、国境を越えて、世界的な課題下で、行われたと述べ、自然災害や、気候変動の深刻化、地政学的紛争、経済の不安定さ、環境悪化、国際犯罪などが、地域と世界の安定、安全、発展に、直接影響を与えていると指摘しました。このため、あらゆるレベルでの協力強化と、先見性のあるリーダーシップが重要であり、国際法の原則と、国際規範を尊重し、持続可能で包摂的な開発へのコミットメントを堅持けんじすることで、これらの課題に対処していくべきだと訴えました。首相は、多国間メカニズムが、加盟国を団結させ、情報を交換する上で重要な役割を果たしていると強調しました。特に、世界の経済成長の半分以上を占める、アジア太平洋地域において、持続可能な開発目標の達成に向けた連携と、共通の政策を推進すべきだと述べました。タイは、エスディージーズ達成のため、足るを知る経済哲学に基づいた開発アプローチを推進しており、これは、人を中心とし、自然とのバランスを尊重するものとなっています。地域協力における重要な戦略として、首相は、タイが農業部門の変革を通じて食料安全保障を強化し、世界の台所となることを目指していると強調しました。農業技術とイノベーションを活用し、農家の生産性と生活の質を高め、ソフトパワーの活用と人を中心とした経済モデルの開発を通じて、創造経済を重視していると述べました。さらに、タイは、炭素排出量の削減に重点を置いた、バイオ循環グリーン経済政策を通じて、グリーントランジションと、持続可能性のためのイノベーションを推進しています。