タイが世界マングローブの日に向け、組織培養技術でマングローブの長期保全を推進

毎年7月26日は「国際マングローブ生態系保全の日(International Day for the Conservation of the Mangrove Ecosystem)」、通称「世界マングローブの日」として知られています。この日は、マングローブ林の重要性を認識し、その保全に対する意識を高めることを目的としています。

マングローブ林は、生態系の中で水生動物の育成場所となり、海と陸を結ぶ場所であり、食糧源でもあります。また、自然災害の影響を和らげる役割も果たしています。国立科学技術開発庁(NSTDA)のナショナル・バイオバンク・オブ・タイランド(NBT)と国立遺伝子工学バイオテクノロジー研究所(BIOTEC)は、海洋沿岸資源局(DMCR)と協力し、組織培養によるマングローブ植物の遺伝資源保全プロジェクトを開発しました。この技術は、植物の数を効果的に増やし、無菌状態で植物の遺伝子を保存することができます。

マングローブ植物の組織培養は、各種が特定の適切な環境を必要とし、成長率が遅いため、科学的な課題が残されています。現在、NBT研究チームは、近隣の薬用植物を含む6種類のマングローブ植物の組織培養に成功し、タイのマングローブ生態系の保全と生物多様性の向上を目指しています。

組織培養は、植物の遺伝子を保護し、長期的な生物多様性を向上させるという点で、マングローブ保全の重要なアプローチの一つです。タイにとって、この取り組みは、より良い未来のためにマングローブ林を保護し再生させる上で重要なステップと言えます。


追加情報:
国立科学技術開発庁(NSTDA)

リンク:https://www.nstda.or.th

 


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